24 Catalogue | 2025 霜降

秋深し夜に思い出したいのは、伝記映画の余韻もさめやらぬミシェル・ルグラン。米ジャズ界のGiantsと堂々と渡り合った若き日のLegrand Jazzと、洒脱の極み『ロシュフォールの恋人たち』からのシングルカットレコードを。十三夜の月あかりの下、アンデルセンの名作を読み返したり、来年のお月見計画を考えるのも楽しい。澄み切った空気のなか、ヴァーノンスプリングのレコードを手にすればおとなしく眠っていたアートへの渇望も刺激されるだろう。気分転換にサルバトール・ドラガットのレコードに乗ってマドリッドの秋景色を散歩。Tokyo Simple JazzとJohanna Linnea Jakobssonのとろけるリズムで心を整えたら、ホシムクドリのように自分がうたうべき歌を探して、夢の海岸で詩人たちの言葉と作画を採集する。