スコットランド・グラスゴー在住のアーティスト、アンドリュー・クランストン（Andrew Cranston）の作品集。
本書のコンパクトな判型は、クランストンが長年に渡り持ち歩き参照してきたパウル・クレーのポケットブックのオマージュ。水彩画数点と新作エッチング作品群、さらに作者の大型作品も網羅した本書は、クランストンの空想的で繊細な画風に触れる最初の一冊として手に取りやすいものとなっている。
版元であるグラスゴーのリトルプレス、5bによるリリースノートでは、クランストン作品の魅力を、パウル・クレーが残した以下の文章を引用して伝えている。

「その昔、アーティストは実際に目に見えるもの、つまり、自分が見るのが好きなもの、あるいはすでに目にしたものを表現することを好んだ。今我々は、単に目にみえるものに限らず、現実に関心を寄せている。よって、目に見える領域は宇宙との関係において『特別な場合』に過ぎず、その他の真実の方がより大きな重みを持つという考えを表明しているのだ」
—『創造の信条告白（原題：Creative Credo）』

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