![[WALLFLOWER CATALOGUE] FILE 015. California Snow Story “Christmas Dreams”](http://rovakk.com/cdn/shop/articles/15_2.jpg?v=1734769585&width=2000)
[WALLFLOWER CATALOGUE] FILE 015. California Snow Story “Christmas Dreams”
クリスマスに向かう道の途中で
冬至が来て、間もなく今年もクリスマス。
ツリーやリースを飾りつけしたり、友人たちに送るカードを選んだり、準備は進めていますか?
雑貨屋さんで趣向を凝らしたデザインのクリスマスカードが目にとまり「あの人は元気かな?」なんて顔の浮かんだ友人に私もカードを書いたりしています。
お子さんのいるご家庭ならともかく、ちょっとひねくれた大人にとってはクリスマス商戦や街の喧騒に巻き込まれることは、できるだけ避けたいことではないでしょうか。ご多分にもれず私がそうで「クリスマスではなく冬至こそが祝うべき大切なもの!」とうそぶきながらイルミネーションの中を一人歩いていました。
でも子どもの頃を思いかえしてみると、私も無邪気に「クリスマス」という行事を楽しんでいたなぁと思うのです。
クリスマス会でプレゼント交換をしたり、おじいちゃんにおもちゃを買ってもらったり(※荒澤家はサンタさんが訪ねてくるような家ではありませんでした)、ツリーを飾ってキャンドルを灯し、皆でごちそうやケーキを囲んだり。寒い冬のさなかではあっても、どこかあたたかな記憶として残っています。
そんな子ども時代の幸せな空気感を思い出させてくれるようなクリスマスソングが2024年12月にリリースされました。
california snow storyのEP ”Christmas Dreams”です。
california snow storyは、スコットランドを拠点にゆるやかに活動をつづけるデヴィッド・スカーヴィングさんのバンド。デヴィッドさんのジェントルな歌声、ノスタルジックな香りの正統派クリスマスソングに娘さんたち合唱団の歌声が加わることで、魔法にかけられたようにハッピーな気持ちに包まれる作品です。
手前味噌で恐縮ですが、こちらのスリーブデザインをsögent*で手掛けさせていただきました。
静謐な夜を描いたイラストは、MVのアニメーションも手がけた片山風花さんによるもので、聖夜を夢見ながら眠る木々は絵本の1シーンのようです。
仕上がりのイメージはデヴィットさんの中に明確にあったので、私たちはそれを形にするお手伝いをしただけなのですが、この素敵な作品に関わらせていただけたことに大変感謝しています。
人間同士による戦争、紛争が終わらない世界を思うと、複雑な気持ちになることも事実。でも、宗教や民族や住む国が違っても祝われているのがクリスマスで、世界中でこれを祝うことができるのなら平和を実現することも可能なはず。
家族や友人、そしてどこかに住む誰かの幸せも、みんなで一緒に願い、祝いたいです。
*sögent はrovakk musikk店主で、「Hickory Sound Excursion」(FMまつもと)ナビゲーターである久納ヒサシさんと私のデザインユニットです
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文・写真 / 荒澤文香 fumika arasawa
デザイナー
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