インテリアデザイナー・木村二郎が制作した家具やオブジェ、空間作りの軌跡を記録したアートブック。
1993年に三好悦子とともに八ヶ岳の麓にギャラリートラックス（Gallery Trax）を立ち上げ、2004年に惜しまれながら逝去するまでの10年間に制作された作品、建築／空間設計の実例、制作資料などを紹介。
今なお多くの人々を魅了する、木村氏のユニークでモダンな感性と、その創造の源を紙面から感ずることができる。
Traxとゆかりのある坂口恭平、エレン・フライス、松下透（SIDE CORE）が寄稿したテキストも掲載。

"Traxで過ごしていると、記憶とは過ぎ去った時間のことを指しているんじゃないんだと感じる。Traxという空間は湧水でできた小川みたいに、ずっと静かに記憶が流れ出ているから。
―坂口恭平（本文より）

初めて見た時から私は二郎の家具に夢中で、椅子のひとつをフランスに送ってもらえたらと長年夢見ていた。彼の作る作品はどれも強い存在感を放ち、モダンでありながら概念的というよりは直感的で、とても自由な佇まいを持っていた。
―エレン・フライス（本文より）

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